| ■完工振替 |
完工振替の仕組み
完工振替とは、工事着工から完成工事になるまでの間に起票された棚卸資産勘定である「未成工事支出金」伝票を費用勘定である「完成工事原価」伝票に自動的に振り替える機能を言います。また、工事名に記載された「最終請負金額(税込)」を収益勘定である「完成工事高」科目に振り替えます。 工期中の工事に関しては少なからぬ仕訳伝票が発生しますが、その伝票からユーザーが「未成工事支出金」伝票を探し出して「完成工事原価」伝票に振り替えるには、その処理量から考えて大変面倒なものです。 完工振替はこの頻雑な作業を自動化したものです。完工振替をおこなうための設定
完成工事振替の機能をはたらかせるためには、いくつかの設定が必要です。 |
基本的な設定
(1)原価設定(TOP画面>初期設定>環境>原価設定) |
| この原価設定は、ユーザーが使用される原価の名称を登録するのと同時に、原価に対応した「未成工事支出金」科目と「完成工事原価」科目を1対1で設定するものです。 |
| (2)科目属性 (TOP画面>保守作業>環境>科目属性) |
| 「属性分類 完成自動」 |
科目属性テーブルは、支払計算や完成工事振替などの機能を使う上で非常に重要な設定です。完工振替では、未成工事受入金と完成工事未収金および完成工事高を対象とします。 ユーザーが使用している勘定科目名が同じ「未成工事受入金」と「完成工事未収金」および「完成工事高」という勘定科目名であれば問題はありません。 しかし、それ以外の勘定科目名であった場合、「未成工事受入金」と「完成工事未収金」および「完成工事高」に相当する科目名を設定します。 この設定で、E建会計プログラムは、ユーザーが設定した勘定科目名が記入されている伝票を完工振替に関係する伝票として取り扱います。 ただ、「完成工事高」相当の科目については、工事名(TOP画面>情報登録>工事名)の項目に「完成振替勘定科目名」がありますので、工事を登録する際に完工振替時に使用する振替科目名を入力できるようにしてあります。 工事名の「完成振替勘定科目名」項目に何も登録していない場合は、科目属性で設定した『完成工事高』科目を使用します。 |
個別の設定
(3) 工事名 (TOP画面>情報登録>工事名) |
| (42)最終請負金額(税込) |
当初請負金額から追加請負金額6までの合計金額をシステムが自動的に計算します。この最終請負金額(税込)を完成工事高伝票の金額とします。 |
| (63)完工振替主科目名 |
工事毎に完成工事高科目が設定できます。部門管理をするために完成工事高科目が部門別に複数ある(建築完工高、土木完工高など)場合は、工事毎に振替科目が設定できます。 ここの設定に何も入力しなければ、科目属性テーブルの「完成工事高」に対応した科目名を使います。 |
| (65)完工振替補助科目名 |
工事毎に完成工事高科目の補助科目が設定できます。完工振替主科目名と同様に、ここの設定に何も入力しなければ、科目属性テーブルの「完成工事高」に対応した科目名を使います。 |
| (66)完工区分 |
未成工事、完成工事、入金済のいずれかを選択します。完工振替の対象となる工事は、この設定が「未成工事」となっている工事となります。 完工振替後、システムはこの完工区分を「完成工事」とします。 |
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完工振替の流れ
完工振替でおこなわれる未成工事支出金伝票の集計から完成工事原価伝票の作成までの処理の流れを説明します。 最初に、完成工事振替をおこなう未成の工事名を指定します。システムは仕訳伝票の中から指定された工事名が記載されている伝票を抽出します。 |
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| 次に抽出した伝票から未成工事支出金科目の伝票を原価毎に集計します。集計後に金額を合計し、原価設定にしたがって完成工事原価伝票に振替えます。 売上伝票としては、工事マスターに入力されている最終請負金額(税込)を使って、完成工事高伝票を作成します。 |
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| ■完工振替の実際 |
| TOP画面の自動振替から完工振替をクリックします。 工事一覧画面に変わります。この画面には「未成工事」と「完成工事」のボタンがありますので、「未成工事」ボタンをクリックします。 |
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| 未成工事の一覧表が表示されますので、今回完成工事振替をおこなう工事名を選んでクリックすると完工ダイヤログが表示されます。 完工ダイヤログには、工事マスターに入力されている発注者や請負日、完工日などの情報がそのまま表示されますが、追加請負金額の入力もできるようになっています。 |
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| 完工ダイヤログの内容を確認して、「振替実行」ボタンをクリックすると下図のようなメッセージダイヤログが表示されます。伝票起票日を入力し「OK」ボタンをクリックすると、完成工事自動振替がおこなわれます。 |
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伝票を確認する
完工振替で作成された振替伝票を確認するには、TOP画面の金額入力から仕訳入力をクリックして仕訳一覧画面を表示します。 「F4:抽出」ボタンをクリックして伝票抽出ダイヤログを表示し、伝票起票日に完工振替の日付を入力します。また、工事に工事名を入力して抽出実行ボタンをクリックしてください。完工振替で作成された伝票が一覧表で表示されます。工期途中に入金があった場合
工事の着手金や中間金などの工期途中の入金は、科目属性の未成工事受入金相当の科目を使って入金伝票を起票する必要があります。 この未成工事受入金科目の記入された伝票があると、完工振替の機能は以下のような伝票を作成します。 例えば、A工事の請負金額が300万円で、工期途中に100万円の入金があり、未成工事受入金科目を使って入金伝票が起票されていたとします。 工事の完工振替をおこなうと、このようになります。 |
| 工事名 |
借方科目 |
金額 |
/ |
貸方科目 |
金額 |
概要 |
| A工事 |
完成工事未収金 |
3,000,000 |
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完成工事高 |
3,000,000 |
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| A工事 |
未成工事受入金 |
1,000,000 |
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完成工事未収金 |
1,000,000 |
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| ・工期途中に起票された未成工事受入金を完成工事未収金で相殺 |
| A工事 |
現金・手形 |
1,000,000 |
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未成工事受入金 |
1,000,000 |
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| ・入金時に作成された伝票 |
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振替戻しについて
完工振替の機能を使って原価伝票と完工高伝票を作成してしまった後で、未成工事の状態に戻すこともできます。TOP画面の自動振替から完工振替を選んでクリックしてください。工事一覧の画面に変わりますので、「完成工事」タブをクリックして完成工事になった工事名称の一覧を表示します。 この中から未成工事に戻す工事名をクリックします。完工ダイヤログが表示されダイヤログの下に「振替戻し」ボタンがありますので、この「振替戻し」ボタンをクリックします。 |
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自動振替伝票Noxxxx~xxxx、n枚削除しました、と確認ダイヤログが表示されますので「確認」ボタンをクリックしてください。完工振替で作成された伝票が削除され、その工事の工事マスターの完工区分は「完成」から「未成」に変更されます。完成工事振替後に原価伝票が発生した場合
完成工事となって完成工事振替をおこなった後、その工事に関する原価が新規に発生した場合は、「未成工事支出金」科目を使って原価伝票を起票した後、いったん、「振替戻し」の処理をおこなってから、もう一度完成工事振替をおこなってください。
伝票の起票日は、完成工事振替をおこなう以前の日付が理想的ですが財務会計的には発生主義が基本ですので、完工振替日以降の起票日でも問題はありません。 |